大江さん歴史小説自費出版 松前初代藩主の生涯描く
update 2014/2/23 10:08
函館市美原3の大江流(りゅう)さん(82)がこのほど、松前藩藩主・松前慶廣(よしひろ)の生涯を描いた歴史小説「慶廣と家康 松前初代藩主 蠣崎武田慶廣伝記」を朝日クリエ(東京)から自費出版した。
大江さんは1954年、同志社大学卒業後、自衛隊に入隊。第7師団情報部(千歳)などに配属され、84年、函館で退官。「北海道の歴史を道民が理解することで、日本の防衛が始まる」と考え、道内の歴史研究を究める道を進んだ。 松前慶廣については50年ほど前から興味を抱いていた。慶廣は天文17(1548)年に松前の実力者、蠣崎季廣の三男として生まれ、北前船の交易などで財をなし、徳川幕府との盤石の絆を結び、松前藩主に出世した。「北海道の英雄で、いまだに眠っている宝物的存在」と生涯に関心を抱き、慶廣の六男・景廣が書き残した「新羅之記録」を調べるうちに、「慶廣の初の歴史小説に挑戦したい」と決意。史実に忠実な小説に仕上げ、2001年から5年間、俳句雑誌「にれ」で連載した。06年に400字詰め原稿用紙約340枚の大作を完成させた。
小説では、天正18(1590)年に豊臣秀吉に謁見(えっけん)、蝦夷地の支配を任される一方で、徳川家康にも通じ、徳川幕府樹立後は準大名に任命されるなど、松前藩の基礎を築いたことを描いた。
出版するにあたり、改めて史実を確認。約7年かけ、昨年12月にようやく出版にこぎつけた。「ベストセラーを狙いたいが、慶廣の生きざまから、現代で求められる人間像であることを知ってほしい」と話している。
四六判。212n。1470円。インターネット通販「アマゾン」でも取り扱っている。
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