むかわ町出身、双子の押野姉妹 江差三下りの技磨く
update 2014/2/20 10:06
【江差】胆振管内白老町でともに学芸員として活躍する双子、押野朱美さん(28)と妹の里架さんが、江差追分の母唄≠ニして知られる民謡・江差三下(さんさが)り=道無形民俗文化財=の研さんに励んでいる。若者の後継者登場に関係者の期待は大きい。押野さん姉妹は「文化を守り、歌う楽しさと聞き手に喜びを感じてもらえれば」と意気込む。
2人は胆振管内鵡川町(現むかわ町)出身。幼少時から民謡が好きで、小学校5年生のときに江差追分を本格的に習い始め、第1回江差追分少年全国大会(1997年)にも出場した。現在、朱美さんは白老のアイヌ民族博物館職員、里架さんは白老町役場臨時職員の業務の合間を縫って、師匠の伊藤逸栄さんらの指導で江差追分と江差三下りの技術を磨く。
アイヌ文化の伝承者で祖母の吉村冬子さん(87)と幼少時から多様な文化活動に触れる機会が多く、里架さんは「アイヌ文化も江差追分も先人が築いた素晴らしいもので、大事に守りつないでいきたい」。朱美さんも「妹と一緒だと歌に集中できる。多くの人の喜ぶ顔を見ながら歌うのが大好き」と目を輝かせる。
2人は17日に江差町で行われた江差三下り発表大会に初出場。朱美さんは里架さんの三味線と伊藤さんの尺八に合わせて、堂々と歌声を響かせて大きな拍手を受けた。
江差の師匠陣も2人を応援。浅沼和子さんは「真剣に学ぼうとする態度と努力があるので上達が早い」。房田勝芳さんも「若者が積極的に文化を継承してくれるのは本当にありがたい。これからもその姿を見守りたい」と目を細める。
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