ハウス灯油盗難、北斗で相次ぐ

update 2014/2/19 09:56


 【北斗】JA新はこだて(畠山良一組合長)管内で今冬、ビニールハウスを暖房している灯油の盗難が相次いでいる。被害が目立つ大野基幹支店の認知件数は8件(18日現在)に上る。多く見られる手口は夜間に何者かが燃料タンク給油口から抜き取るケース。作物は低温に遭うと、生育遅れや品質低下につながる恐れがあり、同JAは「死活問題だ」と警戒を強めている。

 同支店によると、北斗市東前や開発、清川、追分などの各地区で1月末〜2月14日に灯油盗難が発生。ハウスの外に大型の500g入りタンクがあり、灯油を使おうとしたら空だったり、満タンにしておいたのに減っていたり、育苗中に暖房機が動いていなかったりして発覚するケースが多いという。小型トラックとみられるタイヤ痕があり、販売ルートを持つ窃盗団が関わっている可能性もある。

 認知8件は全て500g以上盗まれており、中には900g(約10万円相当)の被害も。このため、同JAは注意を促す文書を緊急に組合員全戸に配布した。自衛として給油口に鍵を付けたり、パイプ部分をガードするための器具を付けるなどの対策を呼び掛けている。

 冬季の暖房使用は、早出し出荷に向けたトマトや花き、ハクサイなどの育苗や管理作業のためだ。しかし、一時的な低温でも生育・品質に影響が出て、農家の収入減につながる。同支店の田山光幸営農センター長は「道内では早出しの産地となっており、春の新物を楽しみにしているお客も多い。それが出荷できなくなると困る」と話す。

 函館中央署によると、管内の灯油盗難被害の認知件数は今年、前年比8件増の20件(17日現在)。内訳は函館市9件、北斗市8件、七飯町3件。今月5〜10日には北斗市でタンク2基から計約770g(約7万8000円相当)が抜き取られ、同12、13の両日には七飯町でもタンク5基から計約500g(約5万円相当)が盗まれた。

 管内は、昨年の灯油盗難件数が51件と道内69署でワーストワンとなり、今年も昨年を上回るペースで増えている。同署は「センサーライトや鍵などの防犯グッズを付けることが重要。いつ狙われるか分からないので、防犯意識を高めてほしい」としている。

 ジャンボイエロー港店(港町3)では、給油口に付けるキャップガード(2980円)やフード(5480円)を扱っている。

提供 - 函館新聞社

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