いざ本番へ 練習に汗 16日に初春巴港賑
update 2014/2/12 10:29
函館の各界名士が歌舞伎を演じる「第36回初春巴港賑(はつはるともえのにぎわい)」(実行委、市文化スポーツ振興財団主催)が16日午後1時から、函館市民会館大ホールで開かれる。今年は35人が出演予定で、「口上」「義士外伝 弥作の鎌腹」「白浪五人男〜稲瀬川勢揃(ぞろ)いの場」「勧進帳〜安宅親関の場」を披露する。
函館の歌舞伎役者、市川団四郎さんの指導のもと、出演者は現在、額に汗を浮かべながら稽古に励んでいる。改行 案内役を古典芸能解説者の葛西聖司さんが務める。今回新たに、昨年12月に国立劇場(東京)でも演じられた「義士外伝」を上演。
赤穂浪士にまつわる忠臣蔵物の一つ。百姓弥作が、主君のあだ討ちを果たそうとする弟と、恩義ある人物七太夫の板挟みとなり苦悩。弥作と七太夫の掛け合いやダイナミックな展開を演出する。弥作役の菊地喜久さんは「観客の皆さんが笑って楽しみ、涙するように演じたい」と意気込む。
昨年に引き続き、歌舞伎十八番の「勧進帳」は、関守富樫左衛門と武蔵坊弁慶の臨場感ある「山伏問答」や、白紙の巻物が本物の勧進帳かのように振る舞う「読み上げ」、義経一行と見破りながらも弁慶の懸命さに胸を打たれ、一行を見逃す富樫の情の深さなど見どころ満載。富樫は今均実行委員長、弁慶は本間哲さんが演じる。
今委員長の勧進帳への思いは強い。昨年は富樫を演じる予定だったが、急病のため断腸の思いで出演を取りやめた。「昨年悔しい思いをした分、リベンジの意味もある。体力的にも厳しくなりつつあるので、今のメンバーの集大成として演じたい」と力を込める。
口上には、函館市教委の山本真也教育長、函館商工会議所の久保俊幸副会頭らが出演する。
市川さんは「分かりやすいストーリーの弥作の鎌腹、そして見せ場も豊富で長唄もすばらしい勧進帳。ぜひ楽しんで見てもらいたい」と来場を呼び掛ける。入場券は2000円で、市民会館や市芸術ホールで販売している。
問い合わせは同会館(電話0138・57・3111)へ。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。