本年度の歴風文化賞発表 個人賞に鎌倉さん
update 2014/2/7 10:05
函館の歴史的風土を守る会(歴風会、佐々木馨会長)は、2013年度の「歴風文化賞」を発表した。歴史的な建造物の貴重性、持ち主の保存に対する努力や景観へ寄与した個人などをたたえるもので、本年度は保存建築物として「長崎ミサ邸」(函館市神山3)「料亭 冨茂登(ふもと)」(同宝来町9)、再生保存建築物として「久末宏治邸」(同石川町255)を選んだほか、個人賞に北斗市立大野小教諭の鎌倉健二さん(54)、原風景に「旧戸井線のアーチ橋」を選んだ。表彰式は21日午後6時半から、五島軒本店(末広町)で開かれる。
長崎邸は1946年にかやぶきの建物を建て替え、細工が施された外壁やレンガ積みの集合煙突など、創建時の姿で保存されており、「昭和前期の農家住宅の歴史を知る上で貴重」と評価した。
冨茂登は木造2階建ての料亭として建築され、室内も創建時のまま保存されていることや、室内から和風庭園を望むことができる点を評価。昭和前期の商業建築を今に伝えている。
久末邸は戦後建てられた木造平屋建の農家住宅。室内の柱や梁は創建当時の姿を残すとともに「幹線道路に面しており、昭和前期のほのぼのとした雰囲気が伝わってくる」と評した。
個人賞の鎌倉さんは大野小で意冨比(おおひ)神社や大野郷土史かるた、北斗市郷土資料館を教材に取り上げ、学習成果を劇に仕立てて披露するなど、地域に根差した教育姿勢が受賞につながった。またアーチ橋に関し、同会は「現在でも産業遺産として大きな存在感を示している」として原風景に認定した。
歴風文化賞は1984年度から始まり、本年度で31回目。函館や近郊の歴史ある建造物などを後世に残そうと、昨年までに170件以上を表彰している。
また、21日はチャリティーパーティーを開いて表彰やビンゴ大会などを行う。会費は5000円。問い合わせは同会の対馬誠さん(090・6214・8191)へ。
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