ガゴメ製品など経済効果は220億円 函館マリンバイオクラスター
update 2014/1/28 10:21
函館地域産業振興財団(松本栄一理事長)は、産学官連携による地域活性化事業「函館マリンバイオクラスター」が本年度末までの10年で生み出した経済効果額を220億円とする推計をまとめた。ガゴメコンブの関連製品などの売り上げは累計で約100億円を超すと試算。効果は加工や輸送、流通などほかの産業にも及び、地域経済に大きな効果をもたらしたことになる。
文科省の事業で、ガゴメなどの海洋資源を活用して地域産業の振興を図ることが狙い。都市エリア産学官連携促進事業として2003年にスタート。09年からは「函館バイオマリンクラスター」と名称を変え、ガゴメを中心に研究から製品開発までを行ってきた。
参画企業は119社に膨らみ、開発された製品は200品目以上。ほとんどがガゴメを使った製品で、食品はキャラメルやもち、サプリメントが定番商品になり、美容分野ではせっけんや化粧水がヒットした。
売り上げ額は同財団が企業への聞き取りで算出した。売り上げは年々伸びており、12年度まで83億円以上。13年度の見込み額は17〜18億円で、累計を100億円超とはじき出した。
経済効果額は北海道産業連関表を使って試算。売り上げのほか、生産(漁業)から加工、輸送、流通までを含み、商品の包装、パッケージデザインといった産業も加えた。12年度までが186億円以上で、13年度を34億円と見込み、10年で220億円以上とした。
飲食店でもガゴメを使った料理を数多く提供しているが、経済効果額には含めていない。同財団の猪飼秀一専務理事は「飲食店を含めるともっと大きな額になるのは確実」とする。同省の事業としては本年度が最終年度。「持続的な産業として地域に定着したことが成果。研究、製品開発を続けていきたい」と話している。
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