大間原発建設差し止め訴訟 全国から寄付募集へ
update 2014/1/21 10:22
函館市の工藤寿樹市長が大間原子力発電所(青森県大間町)の建設差し止め訴訟を3月に東京地裁に提訴する意向を固めたことに伴い、市は全国の賛同者から訴訟費用を募金で集める方針だ。裁判には最低でも5年程度を想定し、訴訟費用が年間300〜400万円かかると見込んでおり、市は早ければ市議会から議決を得るタイミングで、専用口座を開設したいとしている。
市は2012年度の補正予算で、訴訟準備費用として2300万円を計上。この中から河合弘之弁護士(東京)ら弁護団10人への訴状作成経費や、東京での打ち合わせの経費などに充てている。
市は提訴時期を見計らっていたため、費用のうち約2000万円は本年度に繰り越している。市総務部によると、現段階で約900万円残っているが、今回の場合、予算の繰り越しは1回しかできないことに加え、「過去にさかのぼっての財源には充てられない」(同部)という。
原発訴訟はこれまで2〜20年かかっている中、短期で終結した場合、十分審議されないまま結論を迎えることが考えられるため、弁護団は「5年程度は必要」との見解を示している。会議や準備書面作成に伴う弁護士への日当や旅費などで年間300〜400万円が見込まれるため、裁判の長期化を見据えて、提訴後の訴訟費用を寄付で賄いたい考えだ。
同部によると、これまでに100万円の寄付などを申し出る声があったといい、3月提訴の意向が明らかになった20日も、寄付についての電話が寄せられた。
市は2月下旬開会予定の定例市議会での関連議案提出を予定、3月下旬に議決される見通しとなっており、議決後か提訴後に専用口座を作る考え。ホームページや市の広報誌などで告知していく方針だが、同部は「予想以上に集まることも考えられる。防災対策への活用など、幅を持たせることも含めて検討していきたい」としている。
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