市水産・海洋センター6月にオープン 研究室満室へ
update 2014/1/17 10:34
函館国際水産・海洋都市構想の中核である「函館市国際水産・海洋総合研究センター」(弁天町20)が、6月にオープンする。既に建物の外観が出来上がり、3月の引き渡しに向けて現在は内装などの工事が進む。研究室31室のうち、使用が決まっていない2室は、審査を経て今月末にも入居者が決まる見通しだ。
国際的な水産・海洋分野の学術研究拠点都市として、新たな歴史を切り開く時が近づいている。完成すれば、産学官連携による地域産業の活性化や、マリンサイエンス研究で世界をリードする最先端の研究成果を生み出す効果が期待される。
建物は延べ8866平方b。メーンの本館棟(鉄筋コンクリート造一部4階建て)をはじめ、海洋調査研究棟、取水棟、車庫棟の4つからなる。本館棟の研究室は、道総研函館水試や北大大学院水産科学研究院など4研究機関に加え、函館や札幌、東京の民間企業4社が計29室を使用予定。残る2室も公募により決まり、満室になる見込みだ。
本館棟では、国内最大規模の300dという大型実験水槽(10b×5b、水深6b)が見られる。大会議室や展示スペース、展望ロビーも備え、市民や観光客も足を運べる施設となっている。総事業費は約45億円。
研究施設と調査研究船用岸壁が隣接するのも珍しい。函館開建が函館港で延長460b(水深5〜6・5b)の岸壁工事を進めており、北大水産学部附属練習船「おしょろ丸」や「うしお丸」、函館水試の試験調査船「金星丸」の3隻を係留する。
同センターを運営する指定管理者の指定は、3月の定例市議会で議決される運び。開所式は6月2日。
水産・海洋に関連する国内学会開催のオファーが来ており、2016年3月開業予定の北海道新幹線も人の往来を後押ししそうだ。市国際水産・海洋都市推進室の本吉勲参事は「水産海洋の研究拠点として認知されることで、世界中や全国から研究者が函館に集まり、地域活性化につなげたい」と話している。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。