学校給食アレルギー対策 市教委マニュアル策定

update 2014/1/16 10:06


 函館市教育委員会は、函館市学校給食食物アレルギー対策マニュアルを策定した。配慮が必要な児童生徒に対し、保護者と学校間の協議を経て個別の対応方法を決めるほか、市は使用食材の詳細情報を提供する。学校、保護者間の情報共有を充実させ、「安心できる学校給食につなげたい」(市教委)としている。

 保健給食課によると、2012年度の食物アレルギーを持つ児童生徒は、小学校で635人、中学校で375人の計1010人で、全児童生徒の5・6%に当たる。全74校で完全給食を実施しているが、調理施設の関係上、除去食や代替食は提供していない。

 これまでは保護者の申告に基づき各学校の判断に委ねてきたが、統一の対応をまとめるため、学校関係者や医師でつくる策定会議(委員長・伊藤勝函館潮見中学校校長)で協議していた。

 新年度からは、医師の診断に基づく、アレルギーの原因物質などを記載する学校生活管理指導表を保護者に提出してもらい、学校との面談で個別対応を決定する。「医学的根拠に基づき、個別の状況や必要性に応じて、手厚い対応ができるようになる」と同課。市教委からは給食で使用する調味料や加工品などにも含まれる原因物質の詳細情報を提供する。 アナフィラキシーショックに対する自己注射薬(エピペン)は本人所持の他、必要に応じて学校内でも保管。ショック症状を起こし、本人が使用できない場合の緊急時対応として、教職員が対処できるよう、手順も記載した。

 一方で、おいしい学校給食を提供するため、地場産食材の使用拡大、食育の充実などを盛り込んだ学校給食基本方針を策定。同課は「地場の魚介類など旬の食材を旬の時期に提供するなどの取り組みを進める。工夫しながら、食育指導も進めていきたい」としている。

提供 - 函館新聞社

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