チョウザメから魚しょうゆ開発 北大大学院の矢辺さん

update 2013/12/16 09:50


 北大大学院水産科学院修士課程1年の矢辺貴晃さん(23)が、チョウザメの肝臓を使った調味料・魚しょうゆを開発した。不快な臭いがないのが特徴で、いろんな料理の隠し味として使える可能性がある。矢辺さんは「チョウザメで町おこしをする上川管内美深町の産業に貢献できれば」と意気込んでいる。

 チョウザメと言えば、卵(キャビア)が有名だが、内臓は使い道がなく廃棄されていた。矢辺さんは高橋是太郎教授の研究室で、未利用水産資源の有効利用について研究しており、今年4月からチョウザメの肝臓を原料としたしょうゆの開発を進めてきた。

 チョウザメの肝臓を発酵容器に入れ、ほかに食塩、コメ麹(こうじ)、大豆麹、水を加えて6カ月、30度で発酵。こした後、90度で10分間加熱殺菌して完成させた。

 品質評価では、食中毒を引き起こす原因となるヒスタミンを含まず、うま味も確認された。また、市販品に比べて嫌な臭いが少なく、使いやすいという。矢辺さんは「麹の微生物の効果により、臭いが分解されているのではないか」と推察する。

 美深町では、産業としてチョウザメの養殖が定着している。矢辺さんは「魚しょうゆを製品化し、町の特産の一つとして売り出せればうれしい」と話している。

提供 - 函館新聞社

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