スルメイカ 11月は好漁

update 2013/12/5 09:57


 道南スルメイカ漁は11月が順調な水揚げで、函館市水産物地方卸売市場(豊川町)での取扱量が前年比3・1倍の1161トンとなった。下旬に突出した水揚げがあり、月間数量を押し上げた格好。今月も水温が急激に変化しなければ、漁場形成が続きそうだ。

 市農林水産部によると、今年6〜11月の取扱量は11月の好漁を受けて前年並みの3652トンまで盛り返した。

 イカが南下して函館近海に漁場を形成する11月の取扱量は2008年以降、毎年1000トン超に達していたが、12年は「夏枯れ」が秋にずれ込んで373トンの極度の不漁となった。

 13年11月は、23日に103トン、24日に167トン、25日に285トンとなり、下旬だけで月全体(1161トン)の66%の水揚げがあった。11月が今季の月別ピークとなる可能性もある。25日の285トンが目立っており、市市場課は「平成に入って1日の数量としては最高」という。

 平均単価は前年比4%安の1キロ313円にとどまった。これまでの不漁を受けて、加工業者が原料手当てに動いたことが要因とみられる。

 道総研函館水試(湯川町)の澤村正幸研究主任は「日高方面から南下の群れが函館周辺に来遊してきたのは間違いない。4日もある程度捕れているので、このまま漁場形成が続くと考えられる」としながらも、「水温が急激に下がると、群れの通過が早まって漁期が短い期間で終わってしまう可能性がある」と指摘する。

提供 - 函館新聞社

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