「市民後見人」養成に着手 函館市、地域で高齢者サポート

update 2013/12/23 10:13


 函館市は、認知症などで判断力が低下した高齢者らを地域でサポートする「市民後見人」を育成する事業に着手する。道の事業を採り入れて、来年度から制度の仕組みや実務について学んでもらう養成講座を市内で開く方針で、15年度から実際に後見人を誕生させたい考え。26日に推進検討委員会を設置して、今後の予定について検討を進めていく。

 成年後見人は判断能力が不十分な高齢者や障害者に代わり、財産管理や医療、介護などに関する契約を行う身上監護などを通じて、安心して生活できるように手助けする制度。親族のほか、弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門職が務めるケースが多い。

 市内の65歳以上の高齢者は今年11月現在で約8万1000人。事業は団塊世代をはじめとして高齢化が一層進む中、地域住民を後見人として育成する必要があるとして取り組む。厚生労働省によると、道内では本年度、小樽市や釧路市、帯広市など6市町が市民後見推進事業に取り組んでいる。

 道は2012〜14年度の3カ年で、振興局単位で養成研修を行っており、市はこれを活用して来年度に講座を開催する。50時間程度の受講が必要といい、受講を終えた15年度から後見人として活動してもらう意向だ。

 市は26日に推進検討委員会を立ち上げ、年度内に3回会合を開いて養成講座の対象者設定などを検討する。また、先進地として小樽や東京都内を調査することも計画している。

 市民後見人の育成とともに、活動をサポートする体制の充実も、検討委などを通じて図ってく考え。市保健福祉部は「高齢者の増加に比例して認知症になる可能性も高まる。支援が必要な方が増えていくことが予想されるだけに、今のうちから準備が必要」(高齢福祉課)としている。

提供 - 函館新聞社


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