「子ども白書」完成…市民団体が作成 書店で販売開始

update 2013/12/21 10:18


 函館の市民団体が子育てや教育などの現状、課題を明らかにした「はこだて子ども白書」が完成し、20日から市内の書店で販売が始まった。市内の子どもから保護者、教育関係者へのアンケートの集計結果などをまとめ、市民団体が作成した「子ども白書」の発刊は全国では初めての取り組み。作成委員会は「たくさんの人に読んでいただき、子どもたちのありのままの声を受け止めてもらいたい」としている。

 委員会は、子どもたちの現状を把握して共通認識を持とうと、2012年に設立。市民団体30団体が参加し、作業を進めてきた。アンケートは市内の幼稚園、保育園、小中高校の約2割に当たる34校を抽出して実施。ゲームセンターに集まり、学校に通っていない子どもたちにも聞き取りをした。

 白書にはこれらのアンケート結果を7つの章に分類して掲載。子どもへの共通設問では子どもと大人の認識の違いなどを比較し、それぞれの傾向をまとめた。

 学童保育の現状と課題、定時制・通信制高校の現状と課題など、子どもに関わる活動や取り組みについて教員や小児科医、保育士ら専門家らが寄せた寄稿60本も盛り込み、別冊でアンケート自由記述欄のコメント集を作成した。中には「暴力を受けて死にたい」と切羽詰まった声もあったという。

 編集委員長の小林幹二さんは「家庭暴力や不登校や引きこもりなど、子どもの現状や課題を考えるきっかけになれば」、委員の畠山益枝さんは「子どもの声がいっぱい詰まった本。たくさんの人に手に取ってもらいたい」と話す。改行 調査結果と寄稿をまとめた本編(全280n)とアンケート記述編(全190n)の2冊組で1500円。市内の各書店で販売されている。問い合わせは事務局(電話090・6267・7949)へ。

提供 - 函館新聞社


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