進まぬ障害者雇用 道南3年連続減
update 2013/12/1 10:29
函館公共職業安定所がまとめた2013年の渡島、桧山管内の障害者雇用状況(6月1日現在)によると、民間企業の障害者実雇用率は1・69%で、全道平均(1・85%)と全国(1・76%)を下回った。前年より0・05ポイントの減少で、3年連続の悪化となった。法定雇用率を達成した企業の割合も全道、全国平均を下回り、障害者雇用に対する理解が進んでいない実態がうかがえる。
今年4月の法改正で企業の法定雇用率が1・8%から2・0%に引き上げられ、民間企業の採用意欲が高まったことを背景に、実雇用率は全国、全道ともに前年比0・07ポイント上昇した。道南で対象となる50人以上の企業は前年比13・2%増の232社。法定雇用率を達成したのは96社で、41・4%にとどまった。同職安は「全国、全道の傾向とは逆に対象企業が増えたことが実雇用率悪化の要因」とみる。
道南の実雇用率は、2003年が法定雇用率を上回る2・31%で、全国の1・48%、全道の1・67%を引き離していたが年々悪化。経済情勢の低迷や障害者の高齢化で退職者が増えたことも要因だが、同職安は「障害者にどのような仕事をまかせるべきかわからない企業や、障害者を雇用すること自体に抵抗感を感じている企業も多い」と指摘する。
実雇用率を企業の規模別でみると、「300〜500人未満」が1・94%で最も高く、「500人以上」は1・81%。法改正で新たに加わった「50〜56人未満」は0・83%と、規模が小さくなるほど、障害者雇用への理解が進んでいない現状がみられる。同職安は「法定雇用率を達成していない企業には指導していく」としている。
また、率先して障害者雇用に取り組まなければならない地方公共団体の法定雇用率は2・3%。6月1日現在で不足数があったのは渡島、桧山管内18市町中、森、鹿部、奥尻の3町。森、鹿部の両町は11月30日現在も改善されていない。いずれの町も「採用に向けてさまざまな努力、検討をしているところ」とした。
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