配石遺構や土杭を確認 垣ノ島遺跡調査検討委 縄文後期前半の墓か
update 2013/11/30 10:10
函館市南茅部地区の国史跡、垣ノ島遺跡の調査検討委員会(会長・菊池徹夫早名誉教授)の本年度初会合が29日、市縄文文化交流センターで開かれた。市教委は本年度の発掘調査結果を報告し、同遺跡から大型の石を並べた遺構や穴を掘った跡(土坑)が確認されたと明らかにした。縄文後期前半の墓だった可能性がある。
市は同遺跡の将来的な整備に向けて昨年度から2カ年かけて土地を公有化しており、遺跡の性質を把握するため発掘調査を本年度から開始。6〜11月に2地点、計102平方bを調べた。
このうち、国道278号沿いの調査地点では配石遺構3基と土坑2基を検出。遺構の周囲で土が削られ地面が整えられた痕跡があり、土器1300点やヒスイ製の装飾品など遺物も見つかっていることから、市教委は「縄文時代後期前半の墓域と考えられる」としている。
もう1地点は水があったと想定した場所を掘り起こし、水の影響で体積した地層を確認したが、湿地や沼地にみられる土の層は確認されなかった。
本年度はまた、国内最大級とされる盛土遺構の保存と測量のため、周辺の樹木を伐採。視察した菊池会長は「これほど大規模だと想わなかった。いよいよ分析が始まるので楽しみ」と話した。
来年度は、今回見つかった配石遺構の周辺を発掘して配置や構造を調べるほか、盛土遺構の範囲確定に向けた作業を検討しており、来年6〜10月に調査する予定。
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