2次交通「分かりやすさ」カギ 開業対策推進機構が点検
update 2013/11/24 10:23
函館商工会議所や市などの関係機関でつくる北海道新幹線新函館開業対策推進機構は22、23の両日、2016年3月の新幹線開業に伴う2次交通の整備、充実に向け、既存のバス路線や周遊パスの使い勝手などの点検作業を行った。実際にバスやJRなど交通機関を利用し、観光客の目線で調査することでさまざまな課題が浮かび上がった。
同機構は今年、2次交通充実化部会を設置し、函館駅と現函館駅を結ぶリレー列車や新函館駅と市内拠点を結ぶバス路線網、観光路線バスについて在り方を探っている。今回の調査は現状を確認するのが目的で、同機構の幹事やコーディネーター、新幹線開業はこだて魅力創造ゼミナールの受講生が参加した。
使用したのは、JRとバス、市電が2日間乗り放題になる観光客向けの周遊フリー共通券「はこだて旅するパスポート」と、函館バスの1日券「かんぱす」の2つ。22日は、はこだて旅するパスポートのおすすめモデルコースの湯の川〜鹿部町で乗り継ぎの調査などを行った。
2日目の23日は、西部地区を循環する函館バスの「レクサ元町」と、五稜郭タワー経由でトラピスチヌ修道院まで行く「五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバス」に乗り込んで調査した。調査項目は車体デザインや車内の雰囲気、方向幕などの分かりやすさなど。気づいたことをシートに記入していった。
それぞれ乗り場が函館駅前のターミナルの分かりやすい場所にあり、参加者からは高い評価。ただ、どちらも市電・バス共通1日、2日乗車券は利用できず、疑問の声が上がった。また、五稜郭タワー・トラピスチヌシャトルバスは普通の路線バスと同じ車両が使われており、「情緒が感じられない」「音声案内をもっと工夫したほうがよいのではないか」という指摘も。
調査に参加したはこゼミ受講生の柳谷一美さんは「運転手の細やかなアナウンス、気配りはとてもよかった。もっとPRに力を入れるべき」。土田尚史さんは表示板やアナウンスに注文。「英語だけでなく、アジアを意識した表示や案内がもっと必要だ」と話した。
同機構は調査をもとに課題や意見をまとめ、交通事業者に改善提案をする予定だ。
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