69歳の榊さん、中国出身の林さん、函館調理師養成専門学校に入学
update 2013/11/5 10:07
函館調理師養成専門学校(能戸秀康校長)に、若者たちに交じって食のプロを目指す女性が2人いる。10月入学生の榊弘子さん(69)と、昨年10月に入学した林麗珠(リンリーズ)さん(38)。榊さんは同校最高齢で、林さんは中国出身で2人の子を持つ母だ。夜間部で学びながら、夢に向かって頑張っている。
「先生、これはどう切ったらいいのですか」。1日夜、同校で開かれた和食実習に、榊さんと林さんの姿があった。メニューはかき揚げ、茶わん蒸し、みそ汁。3品を手際よく調理していく表情は真剣そのものだ。試食では学生と講師が1つのテーブルを囲み、出来を確かめ合った。
夜間部は1年半在籍し、調理師免許のほか、調理や宴席を調整する「キュイジーヌ&バンケットコーディネーター」(3級)=申請制=が取得できる。現在6人が学んでいる。
榊さんの本業はメガネのサカキ専務。昼間は富岡店で働きながら夜間部に通う。「料理の基本を覚え、ちゃんとした料理を作れるようになりたい」と一念発起して入学した。親子ほど年の離れた学生とも会話し、青春時代に戻ったようで心地よい。
夫清市さんが代表理事を務めるNPO法人が飲食店を経営していることもあり「お手伝いできるようになれば、うれしい」と夢を描いている。
中国福建省出身の林さんは日本人と結婚し、6歳女児と3歳男児の子育て中。「文化の違いに対応できる仕事がしたい」と同校の門をくぐった。日本語での会話や読み書きに不自由はなく、「みんなと一緒に料理を作るのが楽しい。すごく親切な人ばかり」と学生生活にすっかり慣れた。
日本料理を学びながら、その奥深さに感心するという。調理師として働くことを夢見て、一意専心に努めている。
同校は「2人とも学習態度がしっかりしており、意欲も高い」と模範学生として期待する。
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