チョウ「アサギマダラ」、横津岳から九州へ飛ぶ 1200キロ 函館工業高生物部と道南虫の会が発表
update 2013/10/26 10:37
長距離を移動するチョウとして知られるアサギマダラの移動調査を続けている函館工業高校生物部(山下寿春部長)と道南虫の会(対馬誠事務局長)は25日、8月に横津岳(七飯町)で印を付けて放した個体が今月20日に福岡県北九州市で確認されたと発表した。同部は「北海道から九州への南下を確認できたのは初めて。今後は移動経路についても調査したい」と意気込んでいる。
同会によると、アサギマダラは大きさが10センチほどのチョウ。春に北上し、秋に南下する習性をもつ。北海道には毎年5月中旬ごろに飛来し、10月まで観察できるという。
今回確認されたのは、同部前部長の木村航君(17)が8月11日に横津岳山頂で印を付けた個体。この日は計7人が47匹に「ハコダテ」とマーキング。そのうち木村君は10匹に「ハコダテ・WK10」などと記した。
約70日後の今月20日、直線距離で約1235キロ離れた福岡県北九州市で印の付いたアサギマダラが見つかり、同22日に地元テレビ局を通じて同部に連絡が入った。木村君は「これ以上うれしいことはない。小さな昆虫がこんなに長距離を移動することに改めて驚いた」と喜びを語る。
同会などが移動調査を始めた1999年以来、松前町から愛知県(2008年)、七飯町から山口県への南下(11年)が記録されているが、北海道から九州への移動が確認されたのは初めて。同部現部長の山下君(17)は「マーキングしたチョウが一匹でも多く、九州や沖縄で見つかることを期待したい」と話している。
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