秋イカ漁 上向かず

update 2013/10/18 10:07


 道南太平洋で秋以降に漁獲されるスルメイカの南下群(秋イカ)の漁模様が上向いてこない。まだ来遊が本格化していないためで、10月以降不振が続いた昨季のパターンを今季も繰り返すのではとの見方も。水揚げ減により、小売り価格は高値で推移している。

 函館市中島廉売内の紺地鮮魚(紺地慶一社長)では17日、台風通過後で水揚げ量が少ないこともあって、いけすイカ1匹を450円で販売。同店は「高いのが当たり前になってきた」と渋い顔を見せる。

 市農林水産部によると、市水産物地方卸売市場(豊川町)での今月1〜15日の取扱量は183d。不振だった前年同期(185d)をさらに下回る水準。平均単価は1`388円となり、前年(同320円)を大きく上回っている。

 釣りだけでなく、噴火湾の定置網も伸び悩んでおり、市は「函館近海に漁場が形成されていない。漁獲不振により生鮮、冷凍とも高騰している」(同部)という。

 例年だとこの時期は、道東方面から太平洋を南下して津軽海峡に入ってくる群れが漁獲の中心。しかし、昨季は「夏枯れ」が秋にずれ込んで10月以降失速。この影響で数量、金額とも平成に入って最低となった。

 道総研函館水試(湯川町)の澤村正幸研究主任は「サイズは大型のイカが捕れており、群れ自体は南下の時期に入った。ただ、まだ来遊は本格化していないとみられる。適水温になっても来遊が見られず、秋漁のピークが不明瞭なまま漁期を終えた昨季と同じ傾向になる可能性がある」としている。

提供 - 函館新聞社


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