ベビーリーフ実証試験へ

update 2013/10/14 10:03


 渡島総合振興局は本年度、高齢農家でも栽培が容易で高収益な新作物の導入に向けたモデル事業で、ベビーリーフの実証試験に乗り出す。森町濁川地区の農家1戸にモデル実証圃(ほ)を設置、12月からハウス栽培する。トマトやキュウリの間作として普及を図る考えだ。

 2012年度の青ネギに続く第2弾。5品目以上の葉菜の若葉をミックスしたベビーリーフは、軽量で短期間に収穫できるのが利点。サラダ用として飲食店などの需要も高い。道総研道南農試(北斗市)が研究を進めていることもあり、本年度の作物に決定した。

 種まきを12月上旬に、収穫開始を来年1月上旬に予定。データを集めて栽培マニュアルを作成するとともに、専門学校に収穫物を使ったレシピ開発を依頼する。マニュアルはJAの生産部会などにも説明し、技術を広める。

 管内でのトマトやキュウリなどの果菜類は、抑制栽培(夏〜秋に出荷)と促成栽培(春〜夏に出荷)が主力で、同じハウス内で冬季のベビーリーフ導入に向けた技術開発を目指す。生産者に栽培してもらえる端緒としたい考え。

 同振興局が、12年度から3カ年で取り組む「高齢化に対応した高収益新作物普及促進モデル事業」。初年度は七飯町で青ネギを栽培実証した。

 農林業センサス(10年)によると、渡島の農業就業人口に占める65歳以上の割合は、全道平均より9ポイント高い43%。後継者のいない農家の割合は同2ポイント低い74%。同振興局は「後継者が少なく、今後も高齢者が営農を継続する必要がある。しかし、現状の作物では労力にも限界があるので、新作物の導入を進めたい」(農務課)としている。

提供 - 函館新聞社


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