洞爺丸台風慰霊法要 犠牲者悼む
update 2013/9/27 10:07
【北斗】1954(昭和29)年の洞爺丸台風で沈没した旧国鉄青函連絡船の犠牲者をしのぶ慰霊法要が26日、北斗市七重浜の「台風海難者慰霊碑」前で開かれた。遺族ら約50人が参列し、犠牲者の冥福を祈った。
同年9月26日、襲来した台風15号の影響で、洞爺丸のほか、北見丸、日高丸、第11青函丸、十勝丸の5隻の青函連絡船が海に沈んだ。犠牲者は計1431人に上り、多くの遺体は七重浜の海岸に打ち上げられたという。
函館市仏教会の僧侶約15人が読経する中、参列者が焼香し、沈痛な表情で慰霊碑に手を合わせた。
青函連絡船殉職者遺族会の富樫淳次会長は「事故から59年がたち、法要も60回忌を迎えた。遺族も高齢化し、当時のことを知る人も少なくなってきているが、風化させてはいけない。冥福の祈りはもちろん、交通に関わる人々の安全確保を誓う場でもあってほしい」と話した。
北見丸に無線通信員として乗船していた夫を亡くした松屋奈々江さん(84)は「毎年参列しているが、本当に昔の話になってしまった。あのころは泣いてばかりだったが、とにかく子どもをしっかり育てようと必死で生きてきた。若い人や遺族の参列も年々少なくなってきているが、元気なうちは足を運びたい」と話していた。
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