函館関連で15社採択…ものづくり補助金
update 2013/9/15 10:26
中小企業の試作品開発などを支援する国の「ものづくり補助金」に、道内から188社の事業が採択された。そのうち、道立工業技術センター(函館市桔梗町)が技術指導をするなどした函館・道南関連の企業が15社に上り、同センターを運営する函館地域産業振興財団は「地場企業の製品開発や設備投資につながる」と期待している。
国の2012年度補正予算で措置された補助金で、中小企業庁が実施する。ソフトウエア関係、プラスチック成形加工や金属プレス加工、鋳造、溶接、発酵などの事業が対象で、事業費の3分の2、最大で1000万円が補助される。
電子部品のセコニック電子函館事業所(函館市)は「EL照明の長寿命化」で採択を受けた。携帯電話や機器類の光源、看板や車のナンバープレートの発光体などに使用されているELの高輝度、長寿命化の研究を進め、照明用途での商品化を目指す。
涌井久雄所長(50)は「ELはLEDよりも輝度、寿命が劣り市場を奪われているが、研究開発で輝度、寿命を2倍にし、唯一の面光源としての地位を確保したい」と話す。技術が確立されると、薄くて軽量、発熱も少なく目に優しい面光源という特徴から、新しい市場にも展開できる可能性が広がるという。補助額は1000万円。
きびだんご製造で知られる天狗堂宝船(七飯町)は「連続供給型餅菓子製造技術の試作開発」で採択された。従来の製造法は生地をシート状の型に流し、自然冷却後にきびだんごの形に裁断しているが、再利用への工程が必要なミミが残る。このため、生地を入れるときびだんごが一本の形状で押し出され、一定の長さでカットすればいいような試作品の開発を目指すという。
「作業効率の向上と歩留まりが良くなる。試作品から最終的にひとつの装置として開発したい」と千葉仁社長(45)は語る。補助額は約1000万円といい、「自社独自の開発に比べリスクが低減される」とメリットを説明する。
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