縄文センター 指定管理者導入を可決

update 2013/9/14 10:17


 函館市議会の総務常任委員会(斉藤明男委員長)は13日、市が第3回定例会に提案した縄文文化交流センター(臼尻町)に来年度から指定管理者制度を導入する条例改正案に関する質疑が集中的に行われた。条例改正案は賛成多数で原案通り可決したが、同センターが道内唯一の国宝「中空土偶」を展示している点などから、各委員からは管理運営面に対する厳しい指摘が相次いだ。

 同センターは2011年10月のオープンから市直営で運営。現在は市職員3人のほか、啓発事業などを委託しているNPO法人の7人が交代で勤務している。

 市教委は近く指定管理者を公募し、館長、学芸員のほか臨時職員を加えて8人体制とする意向。これにより年間約1300万円の経費節減を目指す。

 これに対し金沢浩幸氏(市政クラブ)は中空土偶の維持管理を民間に委ねることへの懸念を示し「最終的には市が責任を持って管理すべき」としたほか、「経済界でつくる団体から、時期尚早との声が出ているのでは」と指摘。山本真也教育長は「縄文文化を広く知ってもらうために民間の力を生かしたい。経済界の団体とは十分協議しながら導入を図りたい」と述べた。

 また小野沢猛史氏(市民クラブ)は館長の人材確保などの面を不安視し「4月からの移管に向けて環境が整うのか」と指摘、4月1日から移管するとの条文の削除を求めた。同教育長は「期日にこだわらず、疑念の払しょくに努めた上で慎重に執行したい」としたほか、現在センターに携わる職員が埋蔵文化財発掘調査と兼務している点から、民間委託を機に世界遺産登録への体制強化を図る考えを強調した。

提供 - 函館新聞社


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