低金利 函館市も享受
update 2013/8/26 10:02
函館市が今年5月に発行した2012年度債(借金)における、民間資金の金利は最安値で0・370%(15年償還分)となった。政府の経済政策「アベノミクス」などの影響で前年度からは金利が上昇しているものの、金融機関の入札で決めているため競争原理が働き、低い利率での借り入れにつなげている。
市財政課によると、12年度債の発行額は99億4100万円(企業会計を除く)。このうち91億8000万円を民間から調達しており、出納期間が閉鎖される5月末までに借りている。これ以外に財務省などが発行する政府系資金による起債もある。
民間資金を活用した起債は、銀行や信用組合などを対象に入札方式で決めており、金利が最も低い金融機関を引き受け先としながら、細目別に分けることで資金力に乏しい地元金融機関の応札を促している。
12年度債は5本に分割しており、15年償還は5年ごとに条件を見直す変動金利、5年償還は固定金利で運用。12年度債は15年償還分で前年度比0・165%上昇、5年償還分の最安値は0・349%で同0・159%上昇した。同課は「金融機関は将来的な金利上昇を見込むと変動利率を上げる傾向にあり、固定利率もその傾向が強い」とする。
市の起債発行額(一般会計ベース)は、旧4町村と合併した05年度の1575億円をピークに、年々減少傾向にある。同課は「函館アリーナの建設などで借り入れが増える可能性があるが、安く借りられる場合にロットを大きくするなど工夫しながら、今後も安い利率での借り入れを進めたい」としている。
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