道内初 空襲・戦災を記録する会全国連絡会
update 2013/8/25 10:03
「空襲・戦災を記録する会全国連絡会議第43回北海道大会」(実行委主催)の本大会が24日、函館市公民館(青柳町)で始まった。道内開催は初めてで、1945年7月の北海道空襲を調査してきた専門家による研究報告に大勢の来場者が耳を傾けた。25日まで。
大会の開会にあたり、全国連絡会議を代表し、青森空襲を記録する会の今村修さんが「戦災を体験した人たちが少なくなっている状況の中、空襲の実態はどうだったのかを記録し、後世に語りつぐことは再び悲惨な行為が繰り返されないために大切なこと」と述べた。
記念講演には旭川市出身で元教員の菊地慶一さんが登壇。菊地さんは戦後、道内の空襲被災地をまわって被災者を取材。空襲記録をまとめる活動に尽力してきた。菊地さんは13歳のとき、釧路で空襲を経験。「肝がつぶれるほどの恐ろしさを感じた。それまでは戦争はアジアや中国という『遠い遠い場所』で行われている認識。1回の空襲でたちまち『戦場』になった」と語った。
空襲から30年を経て、教員として網走市に赴任。同市でも空襲があったことを聞き、調査を開始した。「聞き取りには歩くしか方法がなかった。街の中を丹念に歩いた。空襲当時の様子や犠牲者の生前の姿を聞きとった」と振り返り、「戦争はすべて非人道的。それ以外の戦争などない。そのことを肝に銘じなければならない」と述べた。
大会は25日も開かれ、午前9時から記念講演や全国からの報告が行われる。
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