「いけすイカ」死ぬ、函館沖海水高温の影響で
update 2013/8/24 10:30
函館のスルメイカ漁で、市場で高値取引される「いけすイカ」が水揚げ前に死んでしまう現象が起こっている。高水温の影響とみられ、市漁協(橘忠克組合長)は「いけすイカは漁業者の重要な収入源だが、水温が下がるのを待つしかない」と気をもむ。
同漁協によると、表面水温が26度もあり、この海水を漁船の水槽にも使うため「イカを釣った時点で既に死にかかっており、生きたまま持ち帰ることができない」という。ほとんどの漁船がいけすイカとして出荷できず、安い単価での取引を余儀なくされている。
昨年も異例の残暑で海水温が上昇、同様の事態が相次いだ。これを受け、同漁協は例年9月だった、いけすイカの全国発送開始日を今年は10月1日に延期。高谷広行専務は「低気圧などによって海の中をかき混ぜてもらわないと、水温が下がる要素がない」と嘆く。
道総研函館水試(湯川町)によると、イカが長時間生存できる水温は22度が上限だが、函館沖の表面水温は24度ほどある。「高水温がこのまま続けば、秋イカの南下が遅れて夏枯れの長期化が懸念される」と指摘している。
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