道南集中豪雨 農業被害 議員ら視察
update 2013/8/23 09:59
17日から18日にかけて道南地域を襲った集中豪雨を受けて、自民党と民主党はそれぞれ災害対策本部を設置し、国会議員らが視察のため道南入りしている。渡島、桧山の沿岸部では流木が相次いで確認されているほか、農業では局地的に被害が起きたケースが多く、状況把握に努めている。
自民党道連は19日に対策本部(本部長・伊東良孝衆院議員)を設置。22日、地元選出の前田一男衆院議員と長谷川岳参院議員が厚沢部と乙部、江差の3町を視察し、被害農家や町職員らの説明を受けた。
厚沢部町では、安野呂川の氾濫でアスパラガス栽培のビニールハウス13棟すべてが浸水。赤沼町の木口幸弘さん(43)が「午前11時前に見に来た時は大丈夫だったが、午後1時半ごろに来たらハウスが川水で浸かっていた」と説明し、「いまはとにかく倒れたものを刈り取って出さないとだめで、被害額は分からない」と述べた。
対岸の水稲の冠水では、農水省道農政事務所函館地域センターの飯島正センター長が「泥水がつくと大きな被害になる」と説明。長谷川氏は「今の被害額と将来の被害額は全然違ってくる。人の被害がなくて良かったが、農業の担い手のやる気や意欲を失わせないためにも早急な対応が必要」。前田氏は「実際に目にして大変なことが起きたということが分かった。作物復活のために国へ復旧に向けた働きかけをしたい」と話していた。
このほか乙部のユリ根や江差のブロッコリーなどの被害状況も見て回った。
民主党北海道は21日に災害対策本部(本部長・横路孝弘衆院議員)を設置し、本部長代行の徳永エリ参院議員が22日、道8区総支部代表の逢坂誠二前衆院議員らと八雲町内のJR函館線の貨物脱線現場や落部漁港、森町内では農業被害の状況を視察した。
森町では片野滋副町長の案内で、白川、尾白内地区の畑地を回った。片野副町長は「(即時対応とならない軽微なものも含めると)町内全域で被害を受けた場所は多い」と話す。
白川地区の農道(延長1160b)は波が打ったようにアスファルトがめくれ上がり、車両の通行ができなくなり、カボチャの出荷作業に大きな支障が出ている。尾白内地区のダイコンなどの畑地では、大量の表土が作物を押し流し、周辺も冠水被害を受けた。町の担当者は「雨水が浸透するよりも流れが激しかった」と話す。
徳永氏は「予想以上の被害。農業も収穫期で作業に影響が出る。迅速な対応が必要だ。まずは現場の状況をしっかりと伝えていく」とした。逢坂氏は「JRの被害は道内全体の物流の根幹にかかわる問題。監視体制を強化し、ある程度の雨でも対応できる応急措置を取らなくてはならない。JRと国に抜本対策を講じるよう早急に求める」と述べた。
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