八雲で貨物列車脱線…流木と衝突、42本運休

update 2013/8/18 10:28


 【八雲】17日午前1時5分ごろ、八雲町のJR函館線八雲―山越間で、JR貨物の札幌貨物ターミナル発福岡貨物ターミナル行きの貨物列車(21両編成)が線路上の流木と衝突し、先頭の機関車を含む4両が脱線した。けが人はなかった。八雲―森間は上下線とも終日運転見合わせとなり、函館―札幌間のスーパー北斗、北斗を含む42本が運休。お盆休みのUターン客ら約7000人に影響が出た。国土交通省運輸安全委員会は鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、事故原因の調査を開始した。

 JR北海道、JR貨物両社によると、貨物列車の男性運転士は線路上に流木を発見して非常ブレーキをかけたが衝突。その後、車両を停車させて点検したところ、機関車の前方下部がゆがみ、機関車と貨車の2〜4両目の計4両の一部が脱線していることを確認した。衝突した流木は長さ約2メートル、直径約0・3メートル。

 現場は9日の大雨で線路付近の砂利が流出したため、復旧作業を行い、同日夜に運行を再開していた場所。復旧後は線路の安定化を図るため、当該区間を時速45キロ以下で通過するよう制限していた。JR貨物は、運転士は制限速度以下で走行していたとしている。また、事故の約3時間前に普通列車が同区間を通過した際、線路に異常は見られなかったという。

 函館海洋気象台によると、八雲町の17日午前0〜1時までの降雨量は17ミリ。15日夜から17日にかけては50ミリを上回る雨量を記録していた。

 同日午前11時ごろ、国交省運輸安全委の鉄道事故調査官2人が現場入り。車両と線路の状況について調査を開始し、JRの関係者などから事情聴取した。金澤学調査官は「9日の大雨の状況を把握していないので、今回と合わせて確認したい」と述べた。脱線の原因については「流木によるものか、砂利流出によるものかはまだわからない」とした。2人は18日も調査を続ける。

 18日の運行に関し、JRは函館発の特急スーパー北斗1号、3号、7号と臨時特急北斗85号の計4本の運休を決めた。特急スーパー北斗9号以降は未定(17日午後10時半現在)。また、札幌行きの臨時特急(全席自由席、森―八雲間はバス代行)を午前7時4分と同9時半発で運行する。

 JRは17日、スーパー北斗などの特急が終日運休となったのを受けて、函館―札幌間で3本の臨時特急(森―八雲間はバス代行)を運行したほか、寝台特急の北斗星(上野行き)やトワイライトエクスプレス(大阪行き)を函館から出発させるなど対応に追われた。

提供 - 函館新聞社


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