北極海調査「大きな収穫」 おしょろ丸 函館に帰港
update 2013/8/7 10:17
地球温暖化による北極の海洋環境変化や、生態系への影響を調べる北大水産学部の練習船「おしょろ丸」(高木省吾船長、1396トン)の調査隊が6日、54日間の航海を終えて函館港に帰港した。
おしょろ丸の北極への航海は1992年から始まり、今回は2008年以来5年ぶりで6回目となった。北極海では温暖化などで海氷が減少しており、環境や生態系にどう影響するかを予測するのが目的。学生や研究者ら約60人が、船内で共同生活しながら約1カ月半の長旅で海洋観察や生物の採取を済ませ、今後の研究材料にする。
6月14日に函館港を出港し、約2週間で米アラスカ州ダッチハーバー(ウナラスカ島)に入港した。7月1日に北極に向かいながら海水や、海底の泥、プランクトンなどを採取。さらに底引き網でカジカ、スケトウダラなどの魚類を捕獲した。強風で流氷に行く手を阻まれ難航する場面もあったが、無事に調査を終えたという。
調査隊主席研究員で北大水産学部の平譯享准教授(43)は「生物と環境データを同時に取れたことが大きな収穫。これから解析し、1、2年で調査の成果を出していきたい」と明るい表情だった。北大水産学部海洋資源科学科の男谷萌子さん(4年)は「北極海は緑色が強く、イメージとは違った。寒さや共同生活は大変だったが、良い経験になった。採取したサンプルを今後の研究に生かしたい」と話していた。
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