旧幕府軍兵士よ安らかに 碧血碑慰霊祭

update 2013/6/26 10:06


 箱館戦争で戦死した旧幕府軍兵士を祭る「碧血碑(へっけつひ)」(函館市谷地頭町)前で25日、慰霊祭があり、多くの参列者が祭壇に向かって手を合わせた。

 戦争の勝敗が決した千代岡陣屋陥落の旧暦5月16日に合わせ、函館碧血碑会(大谷長道会長)主催で145回目。市観光コンベンション部の伊与部隆次長が献花し、実行寺の望月伸泰住職ら僧侶5人が読経。参列者が厳かに焼香し、谷地頭保育園の園児13人も静かに祈りをささげた。

 大谷会長は「義に殉じた尊い魂の慰霊を今後も続け、若い次世代にも伝えていきたい」、望月住職は「多くの人に支えられて続いてきた慰霊祭。心を込めて唱えさせてもらいました」と話していた。

 箱館戦争後、賊軍とされた旧幕府軍兵士の遺体を弔うことは禁じられていたが、柳川熊吉と実行寺住職の日隆が協力して同寺などに埋葬。1874年に新政府軍が兵士らの祭祀を許可し、碧血碑が建立された。碧血とは「義に殉じて流した武人の血は3年たつと碧色になる」という中国の故事により、義を重んじた約800人の兵士を祭っている。

提供 - 函館新聞社


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