欧州は路面電車中心に街づくり

update 2013/6/23 10:14


 函館日独協会(後藤曄会長)の会合が22日、五島軒本店で開かれた。道教育大学函館校の田村伊知朗教授が「中心街における路面電車」と題して、主にスイス北西部のバーゼルや旧東ドイツのハレなど、電車を中心とした街の事例を紹介した。

 路面電車の走る都市の中心街は車両の通行が制限され、公共交通としての路線網が発達。田村教授は、公害が社会問題となった旧東ドイツの都市では、環境意識の高まりから路面電車の役割が重要視されているとした。

 また、ハレの中心街は1階に店舗を置き、2階以上が住居となった建物が立ち並び、「住んでいる人が街を歩くことで、活性化につながっている」と述べた。

 バーゼルでは、中心街に広い公共駐車場を整備し、車を降りた後に電車やバスなどの公共交通の利用を誘導。電停の軌道部分を掘り下げることで、低床車両と同じ役割を持つ乗りやすさを実現するなどの工夫もあるという。

 また、宿泊先のホテルが滞在期間中の無料乗車券を配布し、切符購入の方法が分からない外国人観光客にも利用しやすい環境があると紹介した。田村教授は「欧州でも公共交通は赤字ではあるが、中心部の車を排除することなど、さまざまな努力で路線の維持につなげている」と話した。

提供 - 函館新聞社


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