解禁半月 スルメイカ水揚げ好調
update 2013/6/18 10:11
道南スルメイカ漁の解禁から半月が過ぎ、水揚げが好調に推移している。しかし、燃油価格は1リットル当たり90円台の高止まりの状態が続く。漁業者の経営を圧迫する厳しい状況は変わっていない。
函館市漁協(橘忠克組合長)によると、組合員に販売するA重油価格は16日現在、同90・5円(税別)と据え置きとなった。
23隻が所属する函館小型いか釣漁業部会長の佐藤豊次さん(63)は「大漁ではないが、イカが捕れているから何とか操業に出られる」と話す。松前沖での1回の漁に使う燃料は約500リットル。「このまま推移すると、かなり経費がかさむ。イカが見えなくなったり、値崩れを起こしたりすれば、休んだ方がいいのでは」と気をもむ。
市水産物地方卸売市場(豊川町)が今月1〜15日に取り扱ったスルメイカは前年同期を10トン上回る91トン。1キロ当たり平均卸売価格は同14円安の423円。量、価格とも2008年以降では上から3番目。
中島廉売内の紺地鮮魚(中島町22、紺地慶一社長)では17日、いけすイカ1キロ当たり(約5匹)1500円で販売。同店は「今年は例年より魚体が二回りほど大きく、売れ行きも上々」という。
道総研函館水試(湯川町)の澤村正幸研究主任は「漁期開始直前に水温が急激に上昇し、思っていたより道南への来遊が早かった」と説明。「当面は日本海側の漁獲が続くだろう。ただ、水温が高めになってきているので、群れの通過が早まったり、回遊が沖寄りになって沿岸近くの漁場形成が妨げられたりする可能性があり、注意が必要」と話している。
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