北極海の生態系変化調査へ…北大「おしょろ丸」出港
update 2013/6/15 10:43
北極の海洋環境の変化が生態系にどのような影響を与えているかを調べる、北大水産学部の練習船「おしょろ丸」(高木省吾船長、1396d)の調査隊が14日、函館港を出港した。学生や研究者29人が乗り込み、約1カ月半の日程でベーリング海や北極海で海洋観測にあたる。
調査隊を率いる北大大学院水産科学研究院の平譯享准教授によると、北極海では地球温暖化の影響などで海氷が激減しており、生態系や食物連鎖に異変を与えることが懸念されている。ベーリング海の動物プランクトンや、それに依存するスケトウダラやサケが北極海に入り込めば、漁業資源にも影響を与える。
現おしょろ丸の北極調査は1992年から始まり、今回で6回目。出港式で水産科学研究院の桜井泰憲副院長は「過去の観測データと比較することで、現在の北極海がどう変化しているかを知ることができる。大きな成果を挙げてほしい」と学生たちを激励した。
北大水産学部海洋生物科学科4年、河野唯さん(21)は「自分の研究のためのサンプリングは初めて。不安の方が大きいが、2カ月後にしっかり研究ができるように試料を集めたい」と意気込んでいた。
調査隊は米アラスカ州ダッチハーバー(ウナラスカ島)に27日入港し、その後北極海やベーリング海で海洋観測や魚類・鯨類などの調査にあたる。8月6日に帰港する予定。
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