宇江佐さん 函館の魅力語る…文学の夕べ

update 2013/6/12 10:21


 函館在住の時代小説家、宇江佐真理さんを講師に招いた本年度第1回「文学の夕べ」が11日、市文学館で開かれた。「函館で小説を書くこと」と題し、宇江佐さんは柔らかな語り口でデビュー当時や地元の生活環境について語った。

 市文化・スポーツ振興財団が主催し、約50人の市民が来場。函館出身の宇江佐さんは、1995年に「幻の声」でオール読物新人賞を受賞してデビュー、2000年には「深川恋物語」で吉川英治文学新人賞を受けている。

 デビューまで7年ほど小説を応募し続けた宇江佐さんは、「藤沢周平さんが好きだったから」と説明。現在、小説の新人賞は250以上あり、受賞第1作が小説家の運命を左右するとし、「私はオール読物新人賞の選考委員から連作の執筆を勧められた。その助言を信じて書いてきた」と述懐した。

 18年間、故郷で創作を続けるのは「東京から帰って来れば空港でいつも深呼吸する。空気だけでなく、水道水もおいしいから」。小説家の志望者に向けて、北方謙三さんの言葉にあるという「書き続けることに疑いを持つな」を紹介した。

 後半は、来場者から題名の決め方や、小説家として良かったことなど質問が相次いだ。宇江佐さんは「高校時代に寺山修司の詩を勉強したことが生きている」「読者から喜ばれることが何より」と述べた。

提供 - 函館新聞社


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