上ノ国でニシンの天然稚魚

update 2013/6/4 10:06


 【上ノ国】桧山沿岸で資源復活の兆しがあるニシンについて、上ノ国町の天の川河口付近で3日、地引網に天然稚魚が3匹入った。専門機関の調査では初めての確認。近海での産卵活動を裏付ける形で、育成放流など地域一丸で取り組む資源回復事業に大きな弾みとなりそうだ。

 調査は、道の「日本海ニシン資源増大対策事業」の一環で、桧山各町と八雲町熊石、ひやま漁協でつくる「ひやま地域ニシン復興対策協議会」(会長・工藤昇上ノ国町長)が協力。5月30日に同協議会が河口近くの上ノ国漁港で放流した稚魚4万3000匹(2月に近海でとれた親ニシンから採卵、ふ化)の追跡調査で、網に放流した稚魚(5aほど)も2匹入った。

 天然稚魚は3aほどで、調査に同行した、道総研中央水試(後志管内余市町)の瀧谷明朗主査が「尾ひれの黒い筋やあぶらびれがない特徴から間違いなく天然の稚魚」と断定した。瀧谷主査は3月に江差かもめ島で見つかった受精卵の断定にも携わり、「(調査結果から)一帯がニシンにとって適した環境といえる」と分析する。天然稚魚は今後、ふ化時期などを調べる。

 桧山南部地区水産技術普及指導所の宮本正夫所長も「江差に続き上ノ国でもニシンの産卵活動が明らかになったことは大発見。地域で力を入れる資源回復活動の励みになる」と話している。

提供 - 函館新聞社


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