観光客9.6%増450万人 昨年度の函館市
update 2013/6/3 10:16
函館市によると、2012年度の観光客入り込み数(推計値)は、前年度比9・6%(39万3000人)増の450万1000人。11年度は東日本大震災後の自粛ムードや風評被害の影響で大幅に減少したが、震災以前の10年度(458万人)並みに回復。外国人客の宿泊数も過去最高を記録するなど、年間を通じて堅調に推移した。市は「震災の影響は払しょくした」としている。
市観光振興課によると、上期(4〜9月)は同13・8%増の303万5000人、下期は同1・8%増の146万6000人。月別の入り込みでは、1月以外は前年度同月をすべて上回ったが、下期全体では増加幅が鈍化。冬場の天候不順によるJRや航空路の運休などの影響とみている。
交通機関別ではフェリーが微減となった以外は、全手段で数字を伸ばした。JRは同8・3%増の110万5000人で、海峡線が同22・2%増と、東北新幹線新青森駅開業の効果が波及しつつある。
地域別構成比は道外客が65・8%、道内客が34・2%、宿泊客は66・5%、日帰り客は33・5%。平均宿泊数は1・3〜1・4泊とほぼ例年並みで、宿泊数の伸びが観光消費にもつながることから、今後に課題を残した。
また、市内の主要宿泊施設への聞き取りでまとめた外国人の宿泊客数は、前年度より6万人以上多い17万8519人と過去最多。昨年2社が相次いで定期航空路を開設した台湾が13万5374人と好調で、外国人客全体の76%を占めた。新千歳空港との直行便を開設したタイも前年度の826人から2346人まで大幅に伸びたほか、シンガポール人も堅調に推移。同課は「本年度にプロモーション活動を実施するが、東南アジア地域は今後も期待できる」とした。
一方で、国別で2位の韓国は9999人、中国は8561人。ともに11年度に比べて増えたが、震災の影響がなかった10年度と比較すると減少した。大韓航空の休航や日本と両国間の外交問題が影響しているとみられる。
同課の小笠原聡課長は本年度の好材料として、7月に予定されている人気ロックバンド「GLAY」の野外ライブや、JRA札幌競馬場の改修に伴い計24日間行われる函館競馬の開催、昨年11月に開通した道央自動車道大沼公園インターチェンジの開通などを挙げ、「多くの観光客が来ることが見込まれる」と期待感を示した。
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