亀田中野の産廃処分場 年度内にも設置許可

update 2013/5/23 10:02


 西武建設運輸(函館市亀田中野町)が同町で建設を計画している産業廃棄物最終処分場について、市が年度内にも設置を許可する見通しとなった。道都市計画審議会が、建設位置が立地基準に適合するとした市の判断を「問題ない」と認定。環境への影響を調査する市の専門委員会も問題がないとして最終報告をまとめる公算が高い。

 同審議会は21日に札幌で開催。市の廃棄物処理施設設置等指導要綱で定めた立地基準に適合するとした原案に異議がなかった。先月26日の市都市計画審議会では環境への影響を懸念する意見が出されたが、都市計画法上の問題点は指摘されなかった。

 専門委員会はこれまで3回開催。6月に開く最終会合で周辺環境への問題がないと判断されると、市開発審査会の議決を経て設置許可が下りる。

 工事の開始時期は事業者の判断。施設の稼働開始は着工から1年程度かかるとみられる。

 計画中の施設は管理型。遮水シートを敷き、地下水に汚染するのを防ぐ水処理施設を備える。埋め立て面積は7200平方メートルで、産業廃棄物(燃え殻、汚泥、廃油)や特別管理産業廃棄物(感染性廃棄物、汚泥、石綿)などを取り扱う。埋め立て期間は約10年を見込む。施設内には焼却炉も置かれる。

 現在、病院から出る感染性廃棄物や燃え殻、ばいじんなどは道央まで運搬して処理。運搬コストが地元企業の負担となっていた。

 建設計画をめぐっては、4月に市内北部地区33町会でつくる市町会連合会北部地区協議会が同町での建設反対を求める要望書を市に提出。周辺に新中野ダムや笹流ダム、亀田川などがあることや、ダイオキシンの発生が近隣農家へ風評被害を与える懸念を指摘している。

提供 - 函館新聞社


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