長引く低温と日照不足 生育遅れ 農家ため息
update 2013/5/16 10:25
長引く低温と日照不足の影響で、農作物の生育が遅れて作業もずれ込むなどし、道南の農家が困惑している。15日も雨交じりの曇天で肌寒かった。「いつになったら気温が上がるのか…」。心配する声が強まっている。
「今の時期は平年ならリンゴの花が咲き始めるが、今年はまだ咲かない。平年より1週間〜10日遅れではないか」。七飯町本町の成田悌一さん(61)=七飯町果樹組合組合長=はため息をつく。開花遅れは必至で「このまま冷夏になれば、実が小ぶりになる」と懸念。それでも「夏に好天が続けば挽回できる」と期待を込める。
北斗市清水川の森隆志さん(48)=JA新はこだて大野稲作振興会会長=は育苗中の水稲について「播種(はしゅ)後の低温、日照不足で出芽が遅れ、苗の生育も2、3日遅れている」と話す。「雨の影響で田起こしが14日に終わったばかり。水引き、代かき、田植えと後ろの作業に響く」と気をもむ。
七飯町中島の浅野宏隆さん(51)=町野菜生産出荷組合組合長=は「朝晩が寒いので、露地トンネルマルチ栽培ニンジンの生育が止まっている。6月下旬の早出しには、今が大事な時期なのに…」。ニンジンの間引き作業が進まず、例年5月から始まる長ネギの定植も遅れているという。「こんな年はめったにない。早く気温が上がってほしい」と願う。
函館海洋気象台によると、函館の今月1〜14日の平均気温は平年より2・2度低い8・6度。17日は最高気温が19度と暖かくなる見通し。
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