ヒグマ対策徹底、死亡事故受け会議

update 2013/4/24 10:02


 【江差】せたな町で16日、山菜採りのため入山した女性がヒグマに襲われて死亡した事故を受け、桧山振興局は23日、同振興局でヒグマ対策連絡会議を開いた。事故防止に向け、地区長が住民に注意喚起を徹底することや、目撃通報を小まめにさせるよう各町に要請した。

 また、来春から気象観測データに基づき、春先の雪解けが遅いと見込まれる場合は、餌を求めてクマが里に近づく可能性があると事前に情報提供することも申し合わせた。

 会議では、女性を襲ったクマが雄と分かり、前足の幅が14aあったと報告。まだ捕獲されておらず、現場付近5カ所にわなを仕掛けている。クマが住宅地に近づきにくくするため、町が民家と山の境界に生い茂るササを刈り取るほか、防災無線での注意喚起、小中学生のスクールバス送迎を各戸玄関まで行っているとした。

 会議に参加した猟友会からは、ハンターの高齢化が進んでいる現状を受け、人材育成を求める意見があったという。

 振興局のほか、奥尻町を除く6町、警察などから26人が参加。谷文雄副局長はあいさつで「渡島半島はヒグマの生息地と住民の生活エリアが近い。昔から出没や遭遇が多く、長年住んでいる人はややもすると慣れになっている人が多いのでは」と指摘。「山菜採りのピークなので、効果的な対策を進めていきたい」と力を込めた。

提供 - 函館新聞社


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