「ウィンドウズXP」1年後サポート終了、各事業所 対応急ぐ
update 2013/4/11 09:49
パソコンのOS(基本ソフト)「ウィンドウズXP」に関し、日本マイクロソフト(MS)は来年4月9日で、セキュリティー対策などのサポートを終了する。函館市内では現在もXPを使用している事業所も多く、対策を取るところも出始めている。
MS社は「ウィンドウズビスタ」「7」「8」と次々と新しいOSを発売しているが、XPは古いパソコンでも素早く動作し使いやすい点などから、OSが代替わりしても使い続けている人や企業が少なくない。サポート終了後もXPは使用できるが、新たに見つかった欠陥などを修正するプログラムは提供が終わり、ウイルス感染などへの危険性は高まる。
函館市は、庁内LANにつながっている約1900台の事務用端末について、「正確な数は不明だが、半数近くはまだXP」(情報システム課)。事務用端末は各部局単位で購入したりリース契約しているため、同課は「セキュリティーの問題として順次更新するよう呼び掛けていく」とする。住民記録や税などを管理するホストコンピューターに接続している端末約330台に関しても、順次切り替えていく方針。
民間企業は機器のリース期限に合わせて、他のOSに移行させるケースが多いようだ。函館商工会議所は、現在あるパソコン25台はXPを搭載したものだが、「ちょうどこの春にリース期限を迎えるので、タイミング良く更新できる」という。
一方で対応に苦慮する企業も。函館どつく(弁天町)は、機器自体がリースではなく購入したもので、事務から設計まで1人に1台パソコンを与えており、300台のパソコンがXPのまま。同社では「社内のIT業務改善推進室で対応を検討しているところ。年内に変えなければならない」としている。
中古パソコンの販売、修理のPCaGOGO(ピーシー・ア・ゴーゴー、市内富岡町3)は陳列している中古商品でもXPがまだまだ“健在”。水野大二代表(46)は「XPでなければ動かないソフトが多く、引き続き使いたいというニーズが多い」と分析。買い替え用ソフトの中には40〜50万円の高額な品があることも理由の一つに挙げる。
水野さんは「たまに調べ物をする程度なら十分と言う人もいるが、XPでは不可能なことが少しずつ増えてくることが予想される」とした上で、リスク回避の面から取り替えを勧める。事業所に対しては「来年4月になったらネット接続を外し、経理などの専用とすることでリスクは防げる」と話している。
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