市電「1006号車」が第二の人生の地へ
update 2013/4/11 09:48
函館酪農公社(柴田満雄社長)に売却が決まった函館市電「1006号車」の車体が10日、市交通部の駒場車庫から同公社のある市内中野町に搬出された。約4時間の作業で、車体は牛の放牧地付近に設置したコンクリート製の台座に置かれ、静かな地での第二の人生≠スタートさせた。
午前8時から作業が行われ、2台のクレーン車で慎重につり上げた車体から台車を取り外し、大型トレーラーで移送した。台車は今後、乗務員の教育などに用いる予定という。
同車庫では、職員が感慨深げに作業を見守った。1000形の運転経験のある石村義明事業課長は「ほかの車両より車幅が狭く、函館駅前や五稜郭電停など渋滞する場所は走りやすい車両だった」と話していた。
また、1006号車は1988年から99年まで「函館牛乳」の広告入りカラー電車として使用されたことがあり、同公社にとって縁のある存在。柴田社長(63)は「カラーリングは今のままで、きれいに塗り直しをする。たくさんの人に見てもらえれば」と到着を喜んでいた。
同車両は55年に東京都電として製造され、70〜2010年に市内で運用。長く市民に親しまれた車両の有効活用を図ろうと、市企業局が市内に保管することなどを条件に3月に一般競争入札を実施し、同公社が10万円で落札した。
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