73歳 向上心ふつふつ…福原さん 中部高定時制に入学
update 2013/4/9 10:27
北斗市一本木の福原ケイさん(73)が8日、函館中部高校定時制(千原治校長、生徒142人)に入学した。高校生活は10代からの憧れで、半世紀以上の時を経て夢をかなえた。福原さんは「子どもたちより時間がかかっていい。とにかく何でも学びたい」と向学心を燃やしている。
福原さんは旧大野町の農家に生まれた。閉校した町立萩野中学校在学時から高校進学を目指して勉学に励んでいたが、「農家はどこも人手不足の時代。『女に学問は要らない』って、家族が反対したんです」。以来、50年以上農作業に従事してきた。
その長い歳月で、働くこと、親や家族を尊敬することの大切さを思い知った。33歳の時に夫(当時36)が亡くなったが、胸の中には常に愛する伴侶の存在があった。2年前、夢だった高校への思いもふつふつと湧き上がり、中部高定時制の受験を決意した。「楽しいこともあればつらいこともあった。今まで私が培ってきた経験や知識を同級生に伝えたい」と福原さん。
8日の入学式。自身を除く新一年生28人はいずれも10代で、年齢は50以上離れていた。福原さんは「孫のようにかわいい。若い人の力をもらいつつ、一生懸命頑張る」と、これからの4年間に期待を膨らませている。
同校によると、福原さんは2010年3月に85歳で卒業した女性に次ぐ最高齢者という。
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