函館でも風疹流行 10月から急増

update 2013/4/7 10:01


 風疹が全国的に流行する中、函館市内でも患者報告数が例年を大幅に上回るペースで増えている。市保健所によると、市内医療機関から風疹患者数の全数報告が始まった2008年以降、08年は1人、09年から昨年9月までゼロだったが、10月から増え続け、今年の3月24日までの約6カ月間で11人(うち、今年は5人)と急増している。

 風疹はウイルスによる感染症で、発疹や発熱、リンパ節の腫れなどが主な症状。しかし、微熱程度で、発疹も目立たず、かかっていることに気付かないまま、せきやくしゃみなどでウイルスが拡散し、感染の広がりつながる。

 風疹の予防接種は、1977〜94年度は女子中学生を対象に集団接種が行われ、95年度からは12〜36カ月の男女への定期接種となった。このため、20〜40代の男性のワクチン接種率が低く、函館でも昨年10月から発症した患者11人のうち、6人は20〜40代の男性だった。

 妊娠初期の女性が感染すると、子どもに難聴や心疾患などの先天性風疹症候群を引き起こす恐れがある。市保健所などでは予防接種や手洗い、うがいの徹底を呼び掛けている。

 市内桔梗5のえんどう桔梗マタニティクリニック(遠藤力院長)では、待合室に設置しているモニターを利用し、妊婦の夫や家族に対して風疹の予防接種を呼び掛けている。同クリニックは「自身はもちろん、奥さまや赤ちゃんの健康を守ることにつながるので、予防接種を受けてほしい」としている。

提供 - 函館新聞社


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