校務の情報化推進、教員へのPC支給進む
update 2013/4/2 09:55
函館市内の小・中学校で校務用パソコンの整備が進んでいる。昨年度から各校の教員に支給され始め、学校関係者からは「これまで自前のパソコンを使っていたのでようやく支給されたという感じ」と安堵(あんど)の声が上がる。
文部科学省によると、2012年3月1日現在の道内の校務用パソコン整備率は、小学校が91・6%、中学校が91・7%。一方、函館市は小学校が18・0%、中学校が19・3%と極端に低い。「財政難と学校の統廃合でなかなか導入に踏み切れなかったことが考えられる」(道教委)という。校内LANの整備率は全国81・5%に対し、道内は61・1%とやはり低い。
函館市教委は2012、13年度の2年間で市内小中学校の教員に対し、1311台のノートパソコンを支給。昨年度は小学校17校に408台、中学校10校に269台を配備した。本年度も随時設置し、指導要領や会議資料などのデータを一括管理する校務の情報化を進めていく。
函館深堀小学校では昨年12月に全教員に21台が支給され、3学期から本格的に活用し始めた。これまで校務用パソコンは各学校で数台設置され、同校は2台。今回一人1台整備されたことで「データを一括管理、保存できる場所ができ、セキュリティー確保の面で安心」と同校。
整備後、同校は初めてネットワークで資料を共有できるペーパーレス会議を実施した。資料の印刷など、教員が1つの仕事に費やす負担を軽減。そのことにより、授業の準備や子どもに直接接する時間が増えるといい、「文書の共有が効率的になり、メリットは大きい。パソコンの効果的な活用法を模索していきたい」と同校。
また、本年度は市内小中高66校でインターネットの無線LANが整備され、コンピューター室だけでなく、普通教室でもネットが使えるようになる。市内中学校は「授業スタイルの幅が広がり、授業準備時間の削減にもなる」と話し、学校のICT(情報通信技術)環境整備に期待する。
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