湯川海水浴場のネット式プール存続へ賛同呼び掛け

update 2013/3/27 09:58


 新年度限りで廃止の可能性が浮上している函館市湯川海水浴場(湯川町3)について、銭亀沢地区の有志がプロジェクトを立ち上げ、ネット式プール存続に向けて動きだした。絵はがき募金と署名活動の2本柱で、1億円を集めて維持費に充てる構想だ。「子どもの命を守るためにネット式プールが必要」と賛同を呼び掛けている。

 銭亀沢―湯川は中学生が自転車で通える距離で、夏の人気スポット。廃止の動きを知った銭亀沢中の安達克佳校長(55)が働き掛け、同校PTA役員会や元PTA会長の佐藤市夫さん(66)らとともに「湯川海水浴場ネット式プールを守る1億円プロジェクト」実行委(佐藤代表)を結成。

 絵はがきは、生徒の作品を採用し全12種類。函館空港2階売店の一角で3枚500円で販売しており、売り上げは全てネットの修繕に使うという。

 また、熊本県の「くまモン」にあやかってプロジェクトのマスコットを「銭もん」と名付け、キャラクターを誕生させてPRする作戦だ。

 銭亀沢地区は前浜での遊泳が禁止。安達校長は「ネット式プールがなくなると、子どもたちが前浜で遊ぶ可能性があり、水難事故があれば困る」と話す。  今後、近隣の小学校や町会、漁協などに支援を求め、11月までに募金と署名を市教委に提出する方針。安達校長は「廃止の動きを知らない人が多い。財政難は分かるが、子どもたちのために何とか残してほしい」と訴える。

 同海水浴場は、維持費が年に約4000万円かかるとして、事業仕分けで「廃止を含む見直しが必要」と判定。他施設への輸送手段を検討した上で、廃止する可能性が出ている。

 プロジェクトの問い合わせは安達校長(TEL090・9512・7330)へ。

提供 - 函館新聞社


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