「福祉灯油」道南で拡大 08年度以来7町で復活

update 2013/3/7 09:37


 灯油価格が高騰する中、道南では低所得者などを対象に灯油購入費を一部助成する「福祉灯油」が広がりを見せている。原油価格が高騰した2007、08年度以来、制度を復活させた自治体もあり、それぞれ灯油購入券や現金支給などで低所得者の負担軽減を図っている。

 今回の灯油高騰を受けて、道は福祉灯油を行う自治体に対する助成の拡大を決めた。道南は木古内町以外の14町が道の交付金を活用し実施している。

 08年度以来、福祉灯油を復活させたのは長万部町、鹿部町、江差町、乙部町、上ノ国町、せたな町、厚沢部町の7町。いずれも低所得者の生活へ配慮したほか、道の助成拡大を受けて実施に踏み切った。

 一方、八雲町や今金町は灯油高騰にかかわらず07年度以前から福祉灯油を実施。また、北斗市は旧上磯町時代から市社会福祉協議会が歳末ふれあい募金などを財源に独居高齢者や遺児などに灯油代を含めた生活支援として見舞金1万2000円を支給している。

 森町や松前町、奥尻町などは09年度以降毎年度福祉灯油を実施。松前町は今後も灯油価格の高値が続くとみて、条例を制定し次年度以降も実施していく考え。福島町は09年度以降、灯油価格の動向をみながら毎年度実施を判断し、今回は10年度以来2年ぶりに行った。

 各町とも対象は65歳もしくは70歳以上の非課税世帯を基本に一人親や重度障害者の同居世帯も対象としている。

 助成内容は木古内町や松前町、江差町、今金町などが灯油券(助成券)を配布し、50リットル〜200リットル分の灯油購入費用を支援。八雲町や乙部町などは現金支給し、支給額は5000円〜1万円だ。鹿部町は商工会加盟店で使用可能な7000円分の商品券を配布する。

 各町とも申請が必要で、奥尻町は28日で受け付けを終了。今月中を締め切りとしている町が多く、申請手続きをするよう呼び掛けている。

 道経済産業局によると道南の灯油価格は2月25日現在、1リットル当たり102円。

提供 - 函館新聞社


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