おしょろ丸 新船建造へ
update 2013/3/5 10:15
北大は、水産学部附属練習船「おしょろ丸」の代船を建造する。現船の老朽化や船室の狭さなどから新造船を計画し、国から約67億円が措置された。今月21日の起工式、11月の命名進水式を経て、来年3月末までに竣工(しゅんこう)予定。新船により海洋教育・研究の一層の充実を図る考えだ。
北大函館キャンパス事務部によると、練習船は初代忍路(おしょろ)丸が1909年、おしょろ丸U世が27年、同V世が62年、現Y世が83年に建造された。今回が5船目となる。
新しい船は、三井造船玉野事業所(岡山県玉野市)で建造。総トン数が1600トンで、全長が約78メートル、幅が約13メートル、定員は99人(うち学生60人)。現船並みの規模という。
新造船には、現船にはない航行時の揺れを低減する「フィンスタビライザー」を船底に設置。「初めての学生でも船酔いせず、研究意欲を持続しやすい」と同事務部。このほか、最新式の海底地形探査装置も導入。船室は研究室・学生実習室を拡大する。電気で推進力を得る仕組みで、従来船のディーゼルエンジンに比べて燃費が良く船内の静寂性を確保できる。
また、女子学生の増加に対応して専用トイレや浴室なども新設する。
北大は2011年10月から、東日本大震災の影響で実習船を失った岩手県立宮古水産高(宮古市)に、おしょろ丸を活用してもらっており、国から震災対応が評価されて予算化が実現した。
新船は来年4月から使用を始め、同6月にオープンする「国際水産・海洋総合研究センター」(弁天町)の岸壁に係留予定。
同事務部の三浦征則事務長補佐は「学生の安全を確保し、高度で多様な教育・研究を実践できる環境が整う」と話している。
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