岡田さん 日本人初V 仏のピアノ国際コンクール

update 2013/2/27 09:58


 函館出身のピアニストで、現在パリ国立高等音楽院修士課程2年の岡田奏さん(21)が、22〜24日にフランス・ポントワーズ市で行われた「第12回ピアノキャンパス国際コンクール」で優勝した。岡田さんの父でピアニストの照幸さんによると、日本人初の優勝という。岡田さんは「精神力を鍛えることができた。今後の演奏活動の励みになる」と話している。

 同コンクールは16〜25歳を対象に年1回開催。最初のDVD・書類審査で応募者100人以上から12人を選考。その後の予選で3人に絞る。岡田さんは見事に予選を通過、ソロ、ピアノ協奏曲が課されるファイナルに臨んだ。

 ソロではドビュッシー作曲「半音階のための練習曲」など2曲、協奏曲ではグリーグ作曲「ピアノ協奏曲」第1楽章など2曲を披露。岡田さんは、結果を意識せず、出演機会が与えられた喜びを感じながら「無我夢中で鍵盤に向き合っていた。協奏曲では北国の情景を思い浮かべながら理想的な演奏ができた」と振り返る。その一方、「ファイナルの舞台は計3回。そのつど集中力を保つのが大変で、いい勉強になった」と話す。

 600人を収容するホールは満員で、歓声に沸く瞬間も多かったという。審査結果を聞き、疲れや緊張感が吹き飛んだという岡田さんは「初めてステージ演奏する曲が多く、自分にとって挑戦する気持ちで臨んだ。こうした形で評価されてとてもうれしい」と喜び、「まだまだ通過点。音色づくり、音量の変化だけではなく、聴衆の心と一体化できる演奏を目指していく」と張り切っている。

 岡田さんは函館鍛神小、函館本通中学校を卒業後、単身渡仏。2010年6月にパリ国立高等音楽院を首席で卒業、同年10月には「ショパン国際ピアノコンクール」に出場した。今年5月には、283人が応募したDVD審査を通過、世界的に権威があるコンクールで知られる「エリザベート王妃国際音楽コンクール」に出場するほか、7月には故郷の函館でコンサートも予定している。

提供 - 函館新聞社


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