市電車両、丸ごと売却へ

update 2013/2/26 10:25


 函館市企業局は、2010年3月に廃車とした路面電車「1006号車」の車体を一般競争入札で売却する。40年間市民に親しまれた車両を市内で現状のまま保管活用してもらいたい考えで、初の試み。予定最低価格は5万7600円で、入札参加は法人、個人を問わない。3月6日まで参加資格申込書の提出を受け付け、同13日に入札を実施する。

 1006号車は1955年製造の東京都交通局「都電7000形」の1台。70年に市交通局(当時)が10台を購入し、「市電1000形」として運用した。同形車両が次々と姿を消す中で1006号車は最後の1台として10年まで現役で走行。廃車が決まっていた09年7月からはクリーム色に赤のラインを入れた都電カラーに塗り替え、ファンを喜ばせた。

 市交通部施設課によると、廃車車両は通常、保守用の部品としたり、解体後の鉄くずを売却することはあるが、形を残したままの保管を前提とした入札実施は初めて。11年に熊本市交通局がインターネットオークションを活用して路面電車の車体を売却した実績があるが、全国的にも珍しい試みだという。

 車体の全長は12・5メートル、幅2・2メートル、高さ3・7メートル、重さは約8トン。売却対象は台車や床下機器、パンタグラフを除いた車体部分。5年間は転売せずに市内で保管することなどが条件で、駒場車庫からの搬出手配、経費は落札者の負担。

 22日に駒場車庫で実施した物件公開には2社が訪れ、関心を示したという。同課は「一般市民の方が気軽に見学できるような活用をしてもらえれば」としている。入札の詳細は同局のホームページで公開。問い合わせは同局経理課(電話0138・27・8722)へ。

提供 - 函館新聞社


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