ブリを学校給食に、函館市が検討
update 2013/2/3 10:28
函館市は、近海の定置網で採れるブリを学校給食で活用しようと検討を進めている。南茅部地区などで定置網にかかるブリは2年前から大漁が続いているが、販路も少なく魚価が安いため、給食に活用できると見込んだ。新年度からの提供を目指し、各学校の栄養教諭らが献立づくりに着手している。
函館近海でのブリ漁は夏から秋にかけて行われている。戸井漁協は一本釣りで漁獲される天然ブリのブランド化に乗り出しており、東京都内の有名デパートで販売された実績があるが、近海で獲れるブリは大半が定置網にかかったもの。
道水産現勢における2005〜11年の市内での漁獲量をみると、最も少なかった08年で270トン、多かった05年でも2200トン台だったが、11年は5538トンと一気に増加。一方で、魚価は08年の1キロあたり447円に対し、豊漁だった11年は同122円。サケの同549円、イカの同266円を下回り、魚価の維持が課題となっている。
市は一方で、本年度の学校給食から地場産水産加工品を本格的に活用。サケはサイコロ状にカットした約10グラムの冷凍切り身を使用したが、限られた給食費とのコストが合わず、各調理場での調理方法にも制限がある。そのため、地元産ブリを活用し、魚価維持とともに消費拡大につなげようと着目した。
昨年12月には、市水産物地方卸売市場が設置している魚食普及対策協議会の事業として、ブリを含む魚食の新メニュー開発に向けた研究会を実施。函館短大付設調理製菓専門学校の橋梁を得て、栄養教諭が献立作りに着手した。
市農林水産部は「年によって漁獲量の変動が大きいが、子どもの魚離れが進んでいることへの危機感は強い。調理場の条件を踏まえ、献立に合ったブリの加工品を考えたい」と話している。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。